0時のシンデレラ

「…誰?」

凛音は目を細めながら聞いた。

「…にっ」

男の人は凛音に向かって笑うだけだった。

その男の人は、顔が見えないくらい、
フードを深くかぶっていた。
顔から分かることは、
“顔にバンドエイドを
貼っている”ことだけだった。

「…顔が見れて良かった」

そう言い残すと、どこかに行ってしまった。

「…何なの?
夜中に訪ねてくるって非常識だし」

凛音は怪訝そうな顔をしながら、
カーテンを閉め、ベッドに戻った。
そして眠りについた。

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