0時のシンデレラ

海。

凛音たちは10分かけて、
海にたどり着いた。

「「うっ、海だぁーーーーーー!」」

凛音と萌葉はテンションが高くなった。

「お、ワカメ発見」

「食べられるかなー」

礼音と敦も楽しそうだ。

「萌葉!」

敦が萌葉を呼んだ。

「ん?」

「あっちに行ってみよーぜ」

「うん!凛音も行こっ!」

「え、私はいいよ…
2人で行ってきてー」

凛音は萌葉と敦に手を振った。

「そう…分かったー!」

萌葉と敦は逆方向に歩き出した。

…萌葉、嬉しそう。
やっぱり敦のこと好きなんじゃん。

凛音はふっと微笑んだ。

「…凛音」

「………」

「おい、凛音」

後ろで礼音が凛音を呼ぶ声がするが、
凛音はわざと無視していた。

「…無視すんなよ。
こっち、迷子になってる子どもがいんだよ」

凛音は気になって振り向くと、
そこには確かに泣いている男の子がいた。

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