0時のシンデレラ
「どしたの?ママは?」
凛音は優しい笑顔で
その男の子に話しかけた。
「うっ…うっ…
は、はぐれちゃったの…」
「そうなんだ…
じゃあさ、お姉ちゃんたちと
一緒にママを探そっか!」
「う、うん…っ」
すると、礼音が男の子を肩車した。
「これでどこにいんのか、
よく見えるだろ」
「うん!
わーいわーい、高ーい!」
「おー、高いだろー」
礼音は無邪気な笑顔で、
男の子を肩車して、歩き始めた。
…ドキッ
凛音の胸が少し高鳴った。
…アイツ、あぁいう面もあるんだ。
……意外といいやつなのかも…