0時のシンデレラ

「おーい、おいてくぞー」

「おねーちゃん、早くー!」

礼音と男の子の声がする。

「あっ待ってー!
おいてかないでよー、もー!」

凛音は声のする方に走った。
海のにおいがする風が吹く。

凛音は自分の気持ちに気付かなかった。
…自分の気持ちが礼音に
少しずつ向いていっていることに。

< 68 / 119 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop