0時のシンデレラ
「俺は言いたいから言ったんだ」
「…やめて」
「俺はあのときからずっと…」
「やめて!」
凛音は涙声で叫んだ。
「…もう聞きたくない。
あんたの気持ちは分かったから」
「…分かった。
でも俺の気持ちは変わんねーから」
そう言うと礼音は、ホテルに戻った。
「………」
凛音はただただ1人で
立ちつくすしかなかった。
…どうしよう……、
自分の気持ちが分からないよ…。
アイツにキスされた時、
…私、嫌じゃなかった…。
凛音は自分の唇を触った。
「………」
…それに……
アイツ、目の下に星のほくろがあった…。
凛音は礼音にキスされた時に
礼音の目の下に星のほくろがあるのを
見たのだ。
「小さかったから、普通の距離だと
星のほくろに気付かなかったけど…、
…まさか、アイツが運命の人…?」