0時のシンデレラ
その時だった。
外から物音が聞こえた。
どうやら、窓を叩く音だ。
「…ん?」
“トントン”
「……………」
凛音は気にせずに、寝ようとした。
“トントン”
“トントン”
“トントン”
リズムよく聞こえる音が
凛音の部屋中に響く。
「…あーもう!」
凛音はその音にイラつき、
ベッドから降りて窓の方に向かい、
カーテンを開けた。
「ほんとうるさ────」
そう言いかけた凛音は、
目を丸くした。
なぜなら、
そこには見知らぬ男の人がいたからだ。