好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
『あっれぇ~。育と仁美は?』



しばらくすると和也君が帰って来た。
キョロキョロと目で周りを探している。



『あ…うん…ちょっと揉め事かな…
な、なんか色々あったみたいで‥』


私は苦笑いをした。








『…あのさ……』



いつもお茶らけている和也君の顔が真剣になる…



『前から思ってたんだけど…由奈ちゃん……』



『………うん…』



『…仁美と育の間を邪魔しないでやってくれる?正直…毎回、由奈ちゃんお邪魔虫じゃん』



『……………』



私は何も言葉が出ない。



『俺…仁美が悲しむ姿見たくないんだわ……前の時も泣いて俺に電話してきたし…』



『…………お邪魔虫…?』


『そう。言っている意味解るよね?』



私はコクリと頷く。



『仁美を悲しませるやつは、男であれ女であれ…許さないから…』
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