好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
私はフラフラと歩き始めた。
振り返るとずっと遠くに育の取った場所が見え、かき氷の入っていた紙コップが寂しげに放置されていた。
笑い声が耳をつく―――
こんなお祭りの中…
心で泣き叫んでいる人なんていないだろう…
カップルや家族連れの笑顔を見ると余計に自分が惨めになる…
行こう…
何処かに……
こんなとこもう嫌だ…
私はトボトボと宛てもなく歩く。
下駄が歩きにくい…
こんなもの履いてくるんじゃなかった…
辺りが静かになり、日も傾いていた。
振り返るとずっと遠くに育の取った場所が見え、かき氷の入っていた紙コップが寂しげに放置されていた。
笑い声が耳をつく―――
こんなお祭りの中…
心で泣き叫んでいる人なんていないだろう…
カップルや家族連れの笑顔を見ると余計に自分が惨めになる…
行こう…
何処かに……
こんなとこもう嫌だ…
私はトボトボと宛てもなく歩く。
下駄が歩きにくい…
こんなもの履いてくるんじゃなかった…
辺りが静かになり、日も傾いていた。