好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
キーンコーン――
カーンコーン――――



私がぼぉっとしているといつの間にか、英語の教師が教壇に立っていた。



『はい、皆さん席について』



英語の教師が手をパンパンと鳴らした。



各自ゾロゾロと席について行く。



仁美もその一人だった。



仁美は私の斜め前の席。



私の席から、仁美の横顔が見える。



長いまつ毛にキュンと尖った鼻、ぽってりとグロスが似合う唇。元々がもち肌の真っ白な腕。サラサラの髪。


私でもうっとりするくらいなんだから、育だってきっとそうなんだろうな…



そんな子から『好き』なんて言われたら即答でOKするだろうな…



あぁ―ぁ…

私も仁美と同じ女なのにどうしてこんなにも差があるのだろぅ…
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