好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
『じゃあ、ごゆっくり~』


母の能天気な声がして、階段を降りて行く音がした…


私は自分の部屋で耳をふさぎながら四隅で小さくうずくまる…



ふさいでも、ふさいでも、二人の声が聞こえて気がおかしくなりそうだった…



育………



育……――――




もう…好きなんて言わないから…




困らせたりもしないから…



愛してるなんて言わないから…




こんな仕打ちは止めて…



止めて…―――――




お願い………。






< 194 / 408 >

この作品をシェア

pagetop