好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
『…お前…いい加減にしろや』




仁美の仲間の真奈美が教室の壁を“ドンッ”と叩いた。




私は…




真奈美の言葉なんて耳に入らなくて…




俯いて、項垂れている育から目が離せなかったんだ…




それと同時に、
悔しさが込み上げて来る…



何故、こんなにも愛し合っている者同士が、まるで汚い汚水を浴びた様な目で見られなきゃ行けないのだろうか…




悔しくて…





悔しくて…






仁美を睨み付けた…





大粒のこぼれ落ちる涙も…




そのままで…―――


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