好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
「…」



『いいよ。育。帰ろ』



私は、目の前の育に言った。



「ん…あぁ…」



『育?』



『どうしたの?』



「なぁ…」



『ん…?』



「どこか、寄って行こうか」



『…えっ…?私はいいけど何処に?』



「んー河原沿いの堤防」



『…堤防?…いいよ。』



育は私の返事も聞かずに自転車を漕ぎだした。
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