好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
人の気持ちを止める権利など私にはないから…



仁美が顔を上げ、ハンカチで目を覆いながら立ち上がった…



『…何処までもお人好しね』



『…………』



『…でもね…兄弟なんだから…いつかは…』




仁美は言い掛けて辞める…



仁美が育を見つめて言った。



『私、待ってるから。育の目が冷めるまで…』



そう言って校舎に戻って行った…



『「……………」』




仁美の後ろ姿を見ながら呆然となる私と育…



『…一応…これで終わったのかな…?』



「…うん…多分…」



どうもしっくり来ない終わり方だったけど…



私にはもう一つ大事な事が残っているから…



自分の中で解決したのだと決めた…
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