好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
『………赤ちゃん……居るの……』



佳代が愛しそうに、お腹を擦った。




『……えっ……』




私は驚きで言葉が出ない…



『…私の中に赤ちゃんがいるのよ…』



佳代の後ろを紅葉の葉がサラサラと流れ落ちる…



そう言った、佳代はとても綺麗で…



優しい顔をしていた…



『…赤ちゃん………』



私は…



ただ呟いて…



佳代の言葉が信じられなかった…



『…いつ解ったの…?』



『…2週間程前…かな…』



2週間前って…



ずっと私…



自分の事ばかり言って…



佳代は自分の事よりも私の事気にしてくれてたんだ…


大事な時なのに――――
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