好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
私と育の愛の形
「……由奈…」



私は振り返った…



『…育……どうしてここに?』



「……窓から見えた……」


そう言いながら、育はゆっくりと歩いてくる…



授業の始まっている静かな廊下に育の足音だけが響いていた…



「……佳代ちゃん…どうだった?」



育が私を心配そうに見つめる。



私は育と目を反らして、話したんだ…



佳代に赤ちゃんが出来た事、もう高校へは来ない事…


育も黙って聞いていた…



「…そっか……」



私は話ながら…



また独りぼっちになってしまったと思うと涙が溢れ落ちた…
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