好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
『…好きにすればって…育にとってどうでもいい事なの?』



「…」



育は自転車を止めた…



『ねぇ…そんな単純な事じゃないってのも解ってるよね?ねぇ…』



「…だって…俺が何言ったって聞かねーじゃん…」




育が呆れたように笑い私に目をやった。





『…う…嘘でもいいから…一緒に育てようって…言って欲しかったよ…』




私は自分の鞄を自転車の篭からひったくり、学校まで走って行った。


育は立ち尽くしていた…



育…



追いかけても来ないんだ…
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