好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
次は移動で私と絵理子は廊下を世間話をしながら歩いていた。




ふと前を見ると、育と育のクラスメートが数名こっちに向かって歩いて来た…



いやだな…



気まずいし…




私は育と目を合わさないようにすれ違う。



私はホッとしたのも、つかの間…



「…おい…」



育の声が聞こえた…



気が付くと私の左手が捕まれている…




『…え…あっ…ちょっと!』



「…俺が悪かった…昼休み…屋上に来て」



そう呟いて行ってしまった…



『…ちょっと…なん…』




私は言い掛けて止める…



絵理子が不思議そうな顔をしていた。




『何でもないよ』



私は無理に微笑み、話しを反らせながら教室に向かった。
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