好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
「じゃあお礼に俺がカレーでも作ってやるよ」


『本当?やったぁ』


私達は部屋から出て一階のリビングへ行く。


――――――――
――――――


私が材料を切り、育が煮込む。



こうやって台所に立つと、夫婦見たい…



「よし、じゃあ出来るまでテレビでも見て待とうか」


『うん!そうだね』



私は今どんな顔してるんだろう…



きっとめちゃくちゃ幸せな顔してるんだろうなぁ…



育の隣に座る。



『カレー美味しく出来てるかな?』



「俺が作ったんだから間違いない!」



『へーそうなんだ』



「あったり前だろ」



『じゃあ楽しみにしてる』


再びテレビに目をやる。
私が幸せだなと余韻に浸っていると…


家の電話が鳴った。



育も私も今日は携帯を全然見て居なかった…



あの電話を取らなければ…


育が取らずに私が取ればこんなにも早く…
現実を見せられる事がなかったかもしれない…
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