好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
育の視線の先には仁美がいた…



仁美はちょっと困った様な顔で笑った…



『仁美……』



それ以上何も言葉が出ない



育が私を掴んでいた手を離す…



「……仁美…どうしたんだ?」



『あっ…ハハッ…試験終わるの待ってた……迷惑だったかな?』




「そっか…いや…」




育も少し困ったように笑っていた。




『じゃあ…お先!』




その場にはとても居られなくて…



たまらなく辛くて…



『バイバイ!』




私は無理矢理、笑顔で二人の間を駆け抜けた。
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