好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
『…でっ…でも仁美と育…仲直りしたんだね!朝普通だったし…』


私がそう言うと、仁美が微笑んだ。


『あれから…育に電話でとっちめてやったからね!』


『そっかぁ~』



あの時の電話かな…



私は育が小声で話していた内容を思い出していた。



『私がね…もう別れるって言ったら、育、嫌だって言ったのよ』



『ハハハ…そうなんだ…』



『まぁ…私も育の事、好きだからすぐに仲直りしたんだけどね』



仁美が嬉しそうに話す。



「…な…よ…ちがう…」



育の声を思い出す…



泣くなよ…違う…?



「もう、切るから」



……



あの時の電話の内容ではどうも仲直りしたようには思えなかった…
< 95 / 408 >

この作品をシェア

pagetop