賭けで動く恋
3回目の賭け
浅くなった眠りの中肌寒さを感じて、手招きする眠りから目が覚める。
目を擦って見馴れない天井に首を傾げる私の耳に蕩ける声が聞こえた。
「すみません、起こしてしまいましたか?」
重い瞼を開けた先、ベットの横で気だるげにバスローブを羽織って立っている淳さんに目を瞬かせる。
どうして淳さん、バスローブなんか着てるんだろう。
「身体は大丈夫ですか?嬉しさのあまりかなり無茶をさせてしまいましたから……」
「身体?…無茶……」
申し訳なさそうな、でもどこか充実感のある顔で私を見下ろしてかけられた気遣う言葉に、寝起きで回転しない頭が回りだして昨夜の事が頭を駆け巡った。
はっきりとは覚えてないけど、私最後の方、何回も恥ずかしい事を口にした気がする。
「わ、私……痛っ!」
慌てて身体を起こそうとした時、腰に走った鈍痛と鉛のように重い身体にすぐにベットに沈んだ。