キミに、恋に落ちる。

「ほら、出来た」

「……やっぱり、柏木先輩は凄いです」

「そんな事ないわ。これくらい覚える気になればいくらでも覚えられるものよ?」


 それこそ永遠ちゃんは元々の作りが美しいから、これくらいの薄いお化粧で十分綺麗になれるのよ、と微笑みながら先輩は言う。


「さ、今日も一日頑張りましょうね、永遠ちゃん」

「はい!」


 こうして先輩に綺麗にしてもらって。

 先輩と一緒に受付へと座る。

 そこに座るだけで、しっかりしないと、と言う意識が芽生えて、自然と零れ出るのは通ってくる社員やお客様へ向ける笑顔だった。

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