探偵vs
一分が経ち、紙が戻ってきた。
『始末屋ダ』
それは曲線のない、直線だけで書かれていた。
『何人いますか?』
紙にそう書き、再びドアの下に入れた。
三十秒経って、ドアの上から紙は落ちてきた。
『ヒトリダ』
やはり曲線のない書き方だった。
『何がしたいのですか?』
紙にそう書こうとしたら、ガン!とドアが怒鳴った。
そしてまた、ガン!と鳴った。
「やめてぇぇ!」
紗季が悲鳴を出した瞬間、ドアは破られた。
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