封印戦慄映像
 右肩の上に、ぽわんと一つの小さなオーブが灯っていた。優しい光……なんだか蛍のようで全然怖くはなかった。


そういえば昔、冬馬と蛍を見に、山へドライブに出掛けたこともあったっけ……。


「冬馬……」


思わず低く呟くとそのオーブが顔の前へ浮遊し、少しだけ大きくなった。


「ねぇ。このオーブ、もしかして冬馬なのかな? 全然怖くないよ?」


人差し指でその光を突こうとした。


「止めろ! 触るな! 引っ張られたらどうするんだよ。昔から言うだろう? 幽霊には触れなってさ」
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