ロンギング
携帯がお気に入りの着信音とともにピカピカ光った。メールを送った相手からのレスが来たのだ。


私は長い爪が光る指先を操り返信する。


この世の中に携帯電話があって本当に良かった。両親の事はどうにか諦める事ができても、寂しさは飼い慣らす事は出来なかった。


きっと産まれてからずうっと私は寂しいのだ。


それを少しだけでも埋める為に携帯電話はかかせない。


.
< 21 / 57 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop