空色ラブレター
「北見、沢城は?」
「優だったら、今日は学校に来ていませんよ」
最近の優は、頻繁に学校を休むようになっていた。
写真部には、あの中庭の一件以来から部室にきているのを見かけていない。
「そっかぁ…」
美月部長は、ちょっと残念そうに呟いた。
「…美月部長?」
伺うように尋ねた私を、美月部長はニヤリとした笑みを浮かべ
さっきとは打って変わって表情を明るくすると、
「これ、沢城に渡しといて」と、私の手に一冊の雑誌を押し付けて部室をあとにした。