あなたの孤独に気づくまで
「美樹ー!」
入学式の時に「友達」になってくれた恵は朝、登校するといつも元気に話し掛けてくれる。
恵は元気ハツラツな女の子だった。
顔も目が大きく、可愛らしい顔つきだった。何より155センチの小さな身長で元気に動き回る姿は誰もが親しみをもてる、私からしたら何もかもを持っている、そんな女の子だった。
気づけば、恵はクラスの中でも友達いっぱいの女の子になってた。
私は人が苦手で、そんな恵が眩しくて教室の隅っこに逃げたくなった。
でも、いつも
「美樹ー。今日絶対数学当てられる!どーしよー」
恵は私をいつもどうでもいい事で呼んでは腕を組んできた。
「美樹は私の親友だから。」
いつからか、恵はそういってくれるようになった。