あなたの孤独に気づくまで
すると、急に石田さんは
「ちょっとー!何で敬語なの?タメ語でいいじゃん!あ、私の事もまりかって呼び捨てでいいから♪」
私の肩をポンポンと叩きながら
そう言ってくれた。
その時私は、何だか暖かいものに触れた気がして
涙が出そうになった。
まだ、こんな私が石田さんをまりちゃんと親しげに呼ぶにはあまりに恐れ多かった。
と、とりあえず。まず、敬語をやめることから始めよう…
そう思って私は
「…ありがとう。」
必死に普通を取り繕ってそう返した。
すると石田さんは「うーん」
と腕を組んで、何やら悩んでるようだったけど、
「しょうがない!」
そう言って座っている自分の太ももを軽く叩いて、私を向き合うように座りなおした。