ダイヤの恋人 〜June bride〜
数十メートル先にある部屋の前に着くと、有田さんがドアをノックした。
「はい」
ドアを隔てて届いた柔らかな声音に、胸の奥がトクンと高鳴る。
ドキドキと騒ぎ出した心臓を落ち着ける暇も無くドアが開き、純白のタキシードに身を包んだ理人さんが顔を覗かせた。
直後、あたしを捕らえた瞳が、フワリと緩められる。
「綺麗だよ、瑠花」
その言葉を素直に受け取ってお礼を言えばいいのか、それともいつもに増して王子様のような理人さんにそれを伝えればいいのか…。
わからなくて悩んでいると、彼は流れるような動作であたしの額に唇を落とした。
後ろにいる有田さんがクスッと笑い、部屋の中から様子を窺っていたカメラマンを務めてくれる男性がフッと笑った。
「はい」
ドアを隔てて届いた柔らかな声音に、胸の奥がトクンと高鳴る。
ドキドキと騒ぎ出した心臓を落ち着ける暇も無くドアが開き、純白のタキシードに身を包んだ理人さんが顔を覗かせた。
直後、あたしを捕らえた瞳が、フワリと緩められる。
「綺麗だよ、瑠花」
その言葉を素直に受け取ってお礼を言えばいいのか、それともいつもに増して王子様のような理人さんにそれを伝えればいいのか…。
わからなくて悩んでいると、彼は流れるような動作であたしの額に唇を落とした。
後ろにいる有田さんがクスッと笑い、部屋の中から様子を窺っていたカメラマンを務めてくれる男性がフッと笑った。