七赤村
幼馴染の3人
「うわあっっ!!!」
ガシャーンッと派手な音をたてて、僕の手から滑り落ちた皿が床に勢いよく落下していく。
もう拾えないことは分かっていたから、反射的に、顔を覆うように腕を前につきだしていた。
恐る恐る視線を下げると、白いガラスの破片が散らばっているのが分かる。
思わず後ずさりするが、
「痛っって!!!!」
不覚にも、後ろにも飛び散っていた欠片にかかとを攻撃され、なるべく動かないようにしてその場で飛び退いてしまう。
・・・・・・困った。
沙由を呼ぶしかないと思い、顔を上げた視線の先には、
「・・・お兄ちゃん・・・」
右手にほうき、左手にちりとりを持った沙由が、呆れ顔を浮かべて仁王立ちになっていた。
「・・・準備がよろしいようで」
「床掃除やってたの!」