海恋
「荷物貸して」
「うん、はい」
樹は荷物を持つと、結愛の部屋に向かった
結愛はというと隣で鼻歌を歌いながら陽気に歩いている
「なんかいいことでもあったの⁇」
「へぇ⁈ なんで⁇」
「鼻歌歌ってるから」
「うそ、抑えてたつもりだったのに」
そういいながらも、結愛の頬は緩みっぱなしだ
「あのね、大翔が明日の遠足一緒にいよって言ってくれたの
あたしも言おうと思ってたから、気持ち一緒なんだなぁって思ったら嬉しくって」
結愛は頬をほんのり染めてはにかみながら言う