未来予想図
「やっぱり暗い…」
月明かりで大体の建物は確認できるが、どこをみても明かりがついている場所は無かった。
「ん…?」
ふと目線を変えたとき、ガラスに映るモノが目に入る。
「もしかして…私?」
肩にかかる髪を一束すくい上げる。
「外国人なのかな…」
髪の色は綺麗な銀髪。
純日本人には絶対有り得ない色だけど…。
「鏡、鏡」
キョロキョロと周りを探してみるが、それらしきモノは無い。
「私…意外と冷静」
無残な死体を見て、全く知らない場所に来させられて、全然知らない人間になってて。
こんなに平然とした人間だっただろうか。
いや、
私って、誰だっけ?
ゴッッツ!!!!!!!!!
「ッあ!?」
瞬間、後頭部に強い衝撃と痛みを感じ、私はまた意識を失った。