月と太陽
わたしは、声がした方を見た。

そこには、幸ちゃんと連んでいたヘラヘラした男が3人立っていた。

校門から顔を出し、ニヤニヤしながらこっちを見ている。

下校して行く生徒たちは、彼らのことを避けながら校門を通って行った。

「どうも、こんにちわ〜。幸ちゃんのお友達で〜す」

3人揃ってケラケラ笑いながら、わたしに近付いて来る。

わたしは恐怖で一歩下がったが、それ以上動くことが出来ずにいた。

「あれから幸ちゃんとは、連絡とってんのかい?」

「あいつ、最近様子おかしんだよな」

「しずくちゃんのことで頭いっぱいなんじゃねーの?」

そう言って、馬鹿にするような笑い方をする3人。

幸ちゃんを馬鹿にしているような言い方で腹が立ったが、恐くて何も言えない。

すると、そのうちの1人がわたしに近付いて来た。
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