月と太陽
ママと喧嘩したあの日から、相変わらずママとは一度も会っていない。

タケルのお父さんからママの連絡先を聞かれ、電話でわたしの状況や療養が必要なことを説明し、入院の承諾をもらったらしい。

ママのことだから、きっと世間体を気にして、入院なんてさせたくなかっただろうけど、騒ぎ立てれば自分に非があることがバレてしまうから、仕方なく承諾したんだと思う。

学校へは、担任の瀬戸先生には事情を説明してあるらしいが、あまり他の先生には言わないようにしてもらった。

知ってる先生が増えれば増えるほど、それだけ周りに話は広がるはず。

先生だけでは留まらず、生徒にだって広がる可能性は否定できないと思っていた。
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