月と太陽
story,4
7月中旬。

やっと夏らしい暑さを感じるようになってきた。

明日は学校祭で、わたしたちのクラスは定番中の定番とも言えるお化け屋敷をやる。

一般公開もするため、他校の生徒もやって来るだろう。

今日は授業はなく、全ての時間を明日の学校祭のために費やした。

いつもは机と椅子で埋まっている教室が、だんだんとお化け屋敷へと変化していく。

わたしは麗佳と共に、教室の外の飾りつけを任されていた。

赤いペンキで血みどろを表現した「お化け屋敷」の文字がなかなかの雰囲気を醸し出している。

麗佳は腕を組み、それを眺めると「いい感じ」と自画自賛していた。
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