君は風とともに。






「 …君は誰? 」




自分から声を発したところをみると僕の興味はとてつもなく大きかったんだと思い知らされる。




その人形は何の躊躇いもなく口を開いた。

「 私か?私はアイン。 」




ね、猫の人形が喋ったっ‼



多分、今の僕の顔は酷いだろう。



その人形は少し呆れた顔をしてこちらを見詰めていた。




そんなに呆れた顔しなくてもいいのに。



見下すような目をしなくてもいいのに…





徐々に不機嫌になってきた。




それを人形は察しているのかいないのか知らないが、話し掛けてきた。




「 君は?君の名前は? 」






正直答えたくない…






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