spiral "eternal"
「え?」気がついた時には、倉崎は俺の目の前に迫っていた
っ…!
俺は剣で受け止める
ギリリ、と金属音が鳴った
「昔、家族で旅行に行ったんだ。だけどその場所で…魔物が発生した。すぐに能力者は魔物討伐に現れたさ。
けど、魔物が強いのかソイツが弱すぎるのか…討伐は苦戦してた。そしてソイツは…周りの非戦闘員の事なんて考えずに広範囲に能力を放射した。」
「なっ…!」
広範囲に、能力を?
そんな事したら…!!
「その技で逃げ場を無くした魔物は無事消滅。けど、周りの非戦闘員には多数の被害が出た。
俺の家族もな。」
グッ、と剣圧が重くなった
「その後、被害者家族は協会に訴えたさ。けど、何て言われたと思う?
『魔物討伐の為には、仕方ない事だった。』の一点張りで、俺達の話なんてろくに聞いてもらえなかった。」
「…そんな…。」
能力者が、協会が…市民を見捨てたっていうのか?
魔物を倒す…ただ、それだけのために?
「反学園勢力にいる奴らはみんな…大切な人を能力者に奪われた奴等ばかりだ。
だから俺達が、能力者を殲滅させるんだよ!!」