spiral "eternal"

愁の止めも聞かず、俺は無理矢理立ち上がる


身体中に痛みが走った


「無理すんな春。その傷で動くのは危険だ。」


「平気だって。それにここをどうにかしねぇ限り…何も変わらないだろ?」


ここ


今この現状をどうにかしなければ…何も始まらない


なのに皆の足手まといになるなんて…死んでもゴメンだ


「もうすぐ煙が晴れる。一気に仕留めた方が良い。」


ふらつきながら、渚は相手の方向を見据えた


「渚こそ、休んでた方がいいんじゃ…。」


「愚問だな。」俺の言葉に、渚はそう返してきた



煙が…晴れる


その瞬間を狙って、俺達は一気に駆け出した






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