spiral "eternal"


渚と夾は魔物に向かっていく


俺は母親と子供2人を連れて反対向きに走り出す


あそこの瓦礫…あの影に隠れれば!



一つ飛び出している瓦礫に向かおうと、俺は魔物の気配を確認しながら2人の背中を押した


「う、うわぁぁぁん!」


あと少しのところで、我慢の限界なのか女の子はその場で泣き崩れてしまった


「え、あ、大丈夫?」


「洋子、あと少し頑張りなさい!」


母親の言葉にも、女の子は首を横に振るばかりで動く気配もない


「大丈夫、魔物はあの2人が倒してくれるから。な?」


慰めようと頑張るものの、女の子は泣き続けるばかりで効果はなさそう


こういう時って…どうしたらいいんだ?


「…怖い思いをさせて、ごめんな。」






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