spiral "eternal"


ポツリと出た言葉に、女の子は泣きながらこっちを見た


「魔物に襲われて…すげぇ怖かったよな。来るのが、遅くなってごめん。

けど、もう大丈夫。俺が絶対に、洋子ちゃんとお母さんを護ってみせるから。あの2人だって、もっと大っきい魔物を倒してきたすっげぇ強い能力者なんだぜ?」


安心させたくて、出来るだけ明るい声で言った


笑って頭を撫でる


「絶対に魔物に指一本触れさせない。誓うよ、洋子ちゃん。」


目を見て、少しでも信じてもらえるように


女の子はまだ泣きながら「…うん。」と何とか頷いた


「っし、あの瓦礫の下まで走れるか?」


「…うん!」

今度は涙を拭って、女の子と俺は手を繋いだ


あと少し…あと少しで!


「…!」





< 204 / 344 >

この作品をシェア

pagetop