spiral "eternal"
…ベストな、タイミング?
「あの魔法は、発動してすぐに効果は現れない。ゆっくりジワジワと生命力を奪ってそれを源に黒の結晶は生成される…。
それに、この魔法が発動してる間は発動主の魔力も少しずつ消費されていく。つまり…。」
「魔族の身体で魔法が使えるっていう最強の敵に勝つには、奴が最大限に弱っている生成間際しかないって事だ。」
來の説明を最後にstayがまとめる
「それまでにはまだ少し猶予がある。その決定機をものにする為にも、何か可能性があるものなら無駄には出来ないでしょ?」
來の説得に、俺は言葉が詰まった
來の言ってる事は事実なんだろうし、何より正しい
頭ではそうした方がいいって分かってる
けど…!
ポン、と肩に手を置かれる
振り返ると、「安心しろ。」と愁が笑った
「お前のクラスメートを見殺しにする奴なんてここにはいない。お前が帰って来た時…すぐにアイツの下に送れるように、俺達が舞台を整えといてやるから。」
「…愁。」
「そうそう。」と、直の明るい声が部屋に響く
「ここの事は俺達に任せて、お前はアイツを倒せるように…何か手がかり掴んでこい。」
「残りの雑魚はこっちで何とかしてやるから。」