spiral "eternal"

「!?」渚の言葉に驚いたのは俺だけで、美優も同意見なのか爺さんに真っ直ぐ視線を向けた


「あんたは箙亜未と顔見知りだ。けど、大樹の1部として身体を捨てたコイツならともかく…普通の『人間』が何千年も生きれる筈がない。
それに、こんな魔界に一人で生きていける力もな。

最初は魔族かと思ったけど…あんたはどっから見ても姿は俺達と変わらない。ということは…あんたは碧色の瞳を持った天使ってわけだ。」


そうか…もし天使が人間よりも長寿な種族なら


今ここで生きてる事も、魔界で暮らせている事も辻褄が合う


けど、もしそうだとしたら…


「お主の言う通りじゃ。なかなか鋭い観察力と推理力じゃのう…。」


爺さんがそう呟いた瞬間、身体を纏う黄色い光


パァンと弾けた後


爺さんの背中には…黄色に輝く光の翼があった


「は、羽!!?」


「じゃあやはり…貴方は亜未と同じ天使なのね…?」





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