spiral "eternal"


爺さんを見る杉浦大地の目はとても優しく


爺さんは頭を下げた


「すまぬ…すまぬ大地。お主達をレミエル様に向かわせた故、大変な目に合わせてしまった。

お主達の失った時間は取り戻せぬ。あの時わしが、何か行動していれば…こんなことにはならなかったかもしれぬ。

本当にすまぬ…大地。」

突然の謝罪に、杉浦大地は一瞬ポカンとした顔をして


「…何で爺ちゃんが謝ってんだよ?」


「わしはあの時何もしなかった。何もせず…ただ傍観していただけじゃ。その為に、お主達はレミエル様に敗れ、自身を犠牲にした…。

死んでも償いきれぬ。」

爺さんの言いたいことが分かったのか、杉浦大地は1度亜未と離れ


爺さんの方に向かう



「…爺ちゃんは何も悪くねぇよ。あの時、レミエルに向かって行ったのは俺達の意思だ。俺達は自分の意思で、世界を救う為に戦った。それだけだ。

負けたのも俺達が弱かったから。自分を犠牲にしねぇと最低限の事も出来ない位俺達は弱かった。

これは…俺達自身の責任だ。」





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