spiral "eternal"

誰も何も言えなかった


その反応は、杉浦大地の問いに対する答えとして十分だった


「…ごめんな。」


杉浦大地は、俺達に向かって頭を下げた


「…えっ?」


「俺達があの時、ちゃんとレミエルを止められていたなら…お前らの世界が、こんな事になることはなかった。

本当にごめん。」


杉浦大地の謝罪に、亜末も「ごめんなさい。」と一緒に頭を下げた


…何で、亜末達が謝っているのだろう?


住む場所も、友人も、世界も失ってしまったのは亜末達の筈だ


本当の被害者は…亜末達なのに…


「お前らが謝る事なんて何もねぇと思うけど?」


渚の言葉に、亜末達は顔を上げた


「けど、レミエルを倒せなかったのは俺達が弱かったからだ。レミエルさえいなければ…お前らが戦う事なんて…。」


「俺達は俺達の意思で戦う事を選んだんだ。昔、あんた達がしたようにな。」










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