spiral "eternal"
昔、亜末達がしたように
俺達は、俺達の意思で戦う事を決めた
「俺達の街なんだ。俺達が護るのは…当たり前だろ?」
渚の言葉に、亜末と杉浦大地の表情が柔らかくなっていく
「…そうだよな。」と杉浦大地は笑った
「お前らはお前らで、自分達のために戦ってるんだもんな。」
俺達は俺達の為に戦う
ここに、誰かに責任を押し付けるのは間違っている
「お前らはこれからどうするんだ?」
渚の問いに亜末達は首を傾げた
「この戦いは俺達の世界の話だ。言い方は悪いけど…お前らが護りたかった世界はもう存在しない。
お前らの居場所は、もう地上にはないんだ。」
「渚!」美憂が止めに入るが、渚は続ける
「失った世界も、時間も戻らない。けど、ここにはあんた達のことを知っている爺さんがいる。これからは、ここで自分たちの世界を一から築けばいい。そうだろ?」
「…そうだな。」杉浦大地は一瞬俯いた
亜末達を知る者は、もう爺さんしかいない
彼等は、あまりにも長い時間を失い過ぎた
そのせいで…彼らはもう一度、一から自身の世界を築かなくてはいけない
きっとこれが、彼等にとってこれからしなければいけない大切な事だ
「けどその前に、俺はやらなきゃいけねぇことがあるんだ。」