spiral "eternal"






「いらっしゃい、待ってたよ。」


扉を開けると、ニコリと笑った來に迎えられた


こいつ…俺達がここに来ること始めからわかってたな…?


改めて來には逆らわないでおこうと俺は心に決めた



「お疲れ様、みんな。君達なら無事魔界から帰って来てくれると思ってたよ。」


「それと。」と、來の視線は俺の後ろにいる大地に向けられた


「初めまして…いや、まずはおはようって言ったほうがいいのかな、杉浦大地君?」


來の瞳から感じる圧力は、傍にいる俺でさえも感じる


きっと…大地にもこいつがただの女の子ではないと分かっただろう


「初めまして、來…だっけ?」


「そうだよ。知っててもらえて光栄だね。」


相変わらず何の感情もこもっていない言い方


扱いにくさも十分大地に伝わったことだろう


「あんたの狙い通り、魔界に行って大地を目覚めさせた。これで満足か?」


「そうだね渚君。これで、私が思い描く理想の戦力が揃った。丁度いいタイミングでね。」


「それって…。」反応する俺に、「うん。」と來は頷く


「すべてを終わらせる時がやってきたってことだよ…春君?」







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