spiral "eternal"

そうだ、間違いない


この声は…春の声だ!


『っ…!柚子、聞こえるか?』


「聞こえるっ!聞こえるよ、春!!!」


私がそう叫ぶと、クラス中の視線が私に集まった



『良かった…本当に繋がったのか…。

柚子、無事か?怪我はないか?』


「うん…うん!皆、怪我も何もしてないよ!!


それより春、どこにいるの?何で声だけ…。」


春はこの場にいない筈


それにこの声も、外から耳に入ってくるんじゃなくて


どこか…心に直接響いてくるような…



『今、能力者協会の本部から能力で交信してるんだ。
だから柚子達には声しか届いてない。』


「能力者、協会…?」


ちょっと待って


能力者協会って…学園を卒業した能力者が所属するところでしょ?


つまりみんな、能力者なんでしょ…?


じゃあ…



「春…もしかして…。」


『…あぁ。』と、少し間を置いて春の返事が聞こえてきた



『俺…能力者だったんだ。』






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