spiral "eternal"









「グッ…ぁ…。」


数分後



立っているのは…青年だけだった



周りに倒れている男女は、彼の視界の中にもはや映っていなかった




「…何故だ…!何故魔族のくせに…能力を…!」


血まみれの中、男は青年に手を伸ばす


魔族が能力を使うなど…有り得ない!


それを報告しようとした瞬間ーー男は一瞬で身体を切断された


突如吹いた…風によって…


「…本当に、素晴らしいですね…魔族の体は!」


青年は自身の手を改めて見ながら、また甲高く笑った



「さて…随分時間が経っているようですが…。


始めましょうか、世界の再建を。」


そう怪しく笑った青年の瞳は


魔族に似つかわ無い…『碧色』をしていたーー









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