夏の桜が咲く。
とうとう合格発表の日
夏来くんも同じ日らしく
二人で地元の駅まで行った
香織達もお見送りに来てくれた
「梨桜手紙書いたっ!
頑張って見て来なっ!
私達は待ってるからね
神田も!」
「夏来、りおりん、いってらっしゃい」
そう言うと二人は
手を降って見送ってくれた
夏来くんと二人になった。
「こっから別々だけど…
頑張れよ」
「うん。受かってますように…」
頑張れよって夏来くんもじゃん!
「7月…14日。毎年丘へ行こう
そこで向日葵書いて」
「うん。どしたの急に?(笑)」
「なんもねぇー。頑張れ!
じゃあな!」
「うんっ」
そう言って別れた。
また意味深な言葉を…
そう思ってネックレスを触った
一人で乗る電車はとても
心細く感じた。
絶対…受かってますように…
香織からもらった手紙を開いた。
〔絶対合格っ!
合否分かったら家に電話してね
受かっても落ちても
梨桜の帰ってくる場所は
ちゃんとここにあるからね!
胸張って行きなさい
あなたは優秀よ!〕
先生?(笑)
そう思うくらいしっかりした文章
でも、それくらい伝わって来た。
ありがとう香織…。
それから
大学のある駅までついた。
地元から3時間以上はかかる
ここからまたバスだ。
バスに乗って程なくして
大学が見えてきた
もう沢山の人が来ている
ドキドキしながら中にはいる
合格者を張り出す
ボードの目の前にたった
「396…396…」
何度も呟きながら
自分の番号を探した。
「あっ…」
思わず涙が溢れた。