夏の桜が咲く。

「佐倉さーん」

下足箱で待ってると

声が聞こえた

私は手を振った

「ごめん、呼び出されてて」

「全然いいよ」

「今日 ご飯食べてなかったでしょ?
どうしたの?」

昼食時間は、絵を書いていて

乗り切った

「寝坊したからさ」

私はハハハーっと、渇いた笑をした

「俺何かあげたのに…
ごめんな?」

「全然!神田くんは悪い事してないのに
謝る事ないよ、」

そんな話をしながら歩いた

1人で帰ってた頃よりも

時間が短く感じられる

最近は帰り道が楽しみでしょうがない

「じゃあ、あとで電話する
ばいばい」

「うん。ばいばい」

そう言って神田くんは

手を振りながらかえっていった
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